ケニアに来て、
何度この言葉を口にし、耳にしたことか・・・
先日、
年末に、隊員の家に強盗が入る事件が数件起こった、ということで、
私の家にも、JICAのセキュリティークラークと呼ばれる人が訪れた。
私の家は、
ケニア隊員の中で一番安全対策が緩いのではないか、と思われる。
たいていの隊員の家のドアは鉄で、
窓にはグリルとよばれる鉄格子で覆われている。
ロックも何錠もかかっている人もいる。
私の家は、
窓に鉄格子もなく、
ドアの鍵も一箇所のみ(しかも、オートロック“風”)
実は、鍵をインにしてロックしてしまった際は、
自分で、ドアのそばの窓ガラスをはずして、
手をのばし、ドアを開けることもある・・・(ケニア人には内緒)
なので、
先日、JICAのセキュリティークラークが来た際、
2度目の確認ではあったけど、何か言われるのではないか、と
冷や冷やした私。
でも・・・
「ここは、絶対安全だ」と言われた。
KWSというパラミリタリーの組織のため、
門には銃をもったレンジャーが待機。
夜も、見回りをしている。
レンジャーなど内部の者が物を盗むというのは、
規律に反することで、それは絶対ない。
住民が通る道もそばにあるが、
一応フェンスがあり(竹だけど)
KWSの敷地内ということで、怖がって入ってこない、
というのが、セキュリティクラークの見方。
だが〜
実は、彼が来た日の夜に、
この「安全」と言われたはずのオフィス敷地内で、
窃盗事件が多発。
犯人も捕まった(らしい)。
それから、オフィスでは同僚たちとは、
セキュリティーの話ばかりだ。
「ミチコの家は、安全だと感じるか?」と同僚に聞かれれば、
「盗みよりもなによりも、
私は隣のエロセクハラおやじが一番危険だよ」と。
自分の家の暖炉をくべるために
私の家の前のフェンスの竹をはぎとって行くし(怒)!!
夜に家をよくノックしてくるし。
そんな人が、
「セキュリティーについて今度話合う」なんてね〜
言っていることとやっていることが
ちんぷんかんぷんですよ〜(怒)
さて・・・
「絶対安全」とは言えないけど、
私の家は比較的安全であると思う。
ただ、何もなかったのは、運なのかもしれない。
家の外にものを置いておくと、
いつの間にかなくなってしまうので、外には物は置かない。
以前、ほうきがなくなっていたことがあった。
たかが、ほうきなのだけど、
誰かが、この家の前にやってきて、
物を持って行った、という事実に身構えてしまう。
窓ガラスには、
ちょうどカーテンとカーテンの間にできた隙間から
家の中を覗いたのであろう、と思われる
おでこの油の後がついていることもあった。
私が家の中にいることを知らずに、
草刈の作業にきた、顔見知りのおっちゃんが、
私の畑のスコップを取って行こうとした。
ケニア人の友達に言われたことがある。
「何をもっているんだろう〜」とケニア人に思わせないように、
何も持たないことが一番良い、と。
確かに、買い物に行っても、
袋の中をよく見られる。
ケニア人の好奇心をかき立ててはいけない。
ケニア人の中には、理性よりも好奇心が大きくなってしまい、
手が出てしまう人がいる。
それは、社会的には「罪」と呼ばれる行為になるのだろうが、
私は、「本能」の行為なのだと感じる。
ほしいと思ったら、もらう。
日本で親から学校から社会から学んだ、
いわゆる道徳…「人間らしさ」のやさしさ、おもいやりなどは、
実は、「人間らしさ」ではないのかもしれない、と
ケニアに来て思うようになった。
ほしいものは、もらう。
自分を守るためにうそをつく、人のせいにする。
そんな日本では「悪」とみなされそうなことが、
このケニアでは、自然な形で存在する。
こちらのほうが、良し悪しの判断は別として、
「人間らしい」感じがしてきた。
ちょっと「セキュリティー」から話が脱線したけど、
帰国前に事件に巻き込まれるケースが結構あるらしい。
私も、改めて気をひきしめて、行動せねば。
posted by Mitchy at 05:23|
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